本質にたどり着くには「洞察力」が欠かせない(移行済み)

意識が整ったら、次は具体的な思考作業に入る段階
です。


実際には時空間の幅を広げつつ、対象の裏の裏の
そのまた裏を探っていくという、立体的で複雑な作業
になります。


「抽象化しないといけない」「俯瞰しないといけない」
とわかっていても簡単にいかないのは、抽象化すると
いう作業は、線のように細長く、論理的な作業では
なく、洞察的で形而上的(理念的)な作業だからです。



やるべきことはあくまでも、意識をより高い次元に
スライドさせることです。


「イメージングする力(右脳)」と「ロジカル・
シンキング(左脳)」両方があって初めて物事の
本質へとたどりつくことができます。





稀代の戦略家・クラウゼヴィッツは『戦争論』
(中公文庫)で次のように述べています。


「論理的に導かれた結果は、あくまでも“判断を助ける
道具”として扱わねばならない。


知性の活動は、論理学や数学といった厳密な科学の
領域を離れ、最も広い意味での芸術の領域に入る。


ここでいう芸術とは、数え切れないほどの事象や関係

の中から、決定的に重要なものを、判断力を働かせて
見つけ出す技能である。


言うまでもなく、この判断力には、すべての力や関係

を本能的に比較する能力が含まれている。


同時にそれは、関係性の低いものや重要性の低いもの
を即座に脇へ推しやり、演繹(えんえき)法では到底
不可能な速さで当面の最重要課題を
認識するのである」


つまり、本質的な思考は左脳から生み出される論理的
思考でもなく、右脳的な直観力や創造力だけでも
ないということ。


人間の持つ左脳と右脳の、不思議で微妙なバランスに
よって生み出される洞察力が重要だというわけです。


そして、もしも圧倒的な成果を出したい(早く成長
したい、もしくはイノベーションを起こしたい)ので
あれば、超スパルタのブレイン・トレーニング
(頭の筋トレ)をする感覚で、「メタな視点を持つ」
「物事の裏側を見続ける」ということをストイックに
実践し続けなければなりません。



参考図書:『1日3時間だけ働いて
おだやかに暮らすための思考法』
   (山口揚平著、プレジデント社)



お読みいただきありがとうございました。

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