事実と意見の線引き(移行済み)


目の前にある情報を、思い込みや勝手な連想なしに、
ことばどおりに受け止めて考える。


それが論理の世界。そして論理は「考える力」の基本
です。


クリティカル・シンキングが大事にしているものが
「事実と意見の線引き」です。


事実は、証拠を見せる・聞かせる・触らせることで
証明できるもの。


そして意見は、人が頭のなかでつくり出す考え。


よって、一人ひとり違ってくるわけです。


「地球は丸い」は事実であり、それは写真を見せる
ことで証明できます。


一方、「考える力が必要だ」は意見だということに
なります。


そう思っている人はたくさんいるでしょうが、
だからといってそれが「証拠」にはならないからです。


なぜなら、「考える力は必要じゃない」という人が
どこかにいても、おかしいことではないからです。


事実は「正しいか否か」が大事ですが、意見は「正しい
かどうか」ではなく、「理解力があるかどうか」が
ポイントになります。


だからこそ、「世の中に正しい意見などというものは
ない」ということをしっかり心に留めておくべきです。



「あなたの意見は正しい」という言い方を時々耳に
しますが、あれは本来、「あなたの意見は説得力が
ある」と言うべきです。


だって、おかしいじゃないですか。何かを「正しい」
と決めるということは、それ以外のものを「正しく
ない」として排除できるということです。


そんなこと、断じてあってはなりません。


そして、説得力のあるなしを決めるのが根拠。


ざっくりまとめて言うなら、どれだけよい(=説得力
のある)根拠を考えられるかが、意見の良し悪しを
決めるということです。


目の前にある情報が「事実」か「意見」か、ということを
決めるのもまた意見。「これは事実(意見)だ、
なぜなら~」と根拠とともに頭のなかで考えるから
です。



参考図書:『ハーバード・スタンフォード流
     「自分で考える力」が身につく へんな問題』
     (狩野みき 著、SBクリエイティブ)



最後までお読みいただきありがとうございました。

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